PBGCから、これまでの活動の総括レポートが公表された。過去のデータブックは、ここのページに掲載されている。
このレポートで特徴的な図表を2つだけ掲載しておく。特定の産業で、積立不足の大きな企業が、結局はPBGCに引き取られているわけだが、これは当然の帰結であろう。むしろ、そうした役割がPBGCの本来の業務である。こうした制度を導入すべきかどうかは、こうした結果をみれば明らかである。
AFL-CIOのJohn J. Sweeney会長の続投が確実になってきたようだ。かつて、続投に反対の意向を示していた、UAWが、続投支持を表明したためである(「Topics2005年3月4日(2) AFL-CIO執行部が突っぱねる」参照)。
このため、路線対立から反発を強めていた有力労働組合は、AFL-CIOからの離脱選挙を模索し始めたという。今のところの状況は、次の通り。
労働組合名 拠出金の半減 会長の交代 AFL-CIOからの離脱、別センターの結成を模索 Teamsters ○ ○ ○ Service Employees International Union ○ ○ ○ Unite Here ○ ○ ○ United Food and Commercial Workers ○ ○ Laborers' International Union ○ ○ United Auto Workers ○ ?
Towers Perrinがまとめた、ベネフィット関連法案の動向に関する資料を掲載しておく。
19日、2度目のChapter 11からの復活を狙うUS Airwaysが、America Westとの合併を発表した。新しい会社の概要は次の通り。
実質的には、America Westによる買収といってよいだろう。この買収が成立する背景には、
- 社名は、US Airwaysに統一する。
- 新CEO、取締役会議長は、America West Holdings Corporation Chairman, President and CEO Doug Parker。副議長は、US Airways President and CEO Bruce Lakefield。
- 本社機能は、Tempe (Arizona)(現America West’s headquarters)に集中させる。
- 新取締役会(全13名)の構成は、3新規投資機関(ACE Aviation Holdings Inc、PAR Investment Partners, L.P、Peninsula Investment Partners, L.P)から各1名、現America West取締役会から6名、現US Airways取締役会から4名。
- 従業員数は、US Airways30,100人、America West14,000人だが、当面2〜3年は、航空機運用も含めて、別々の系統で管理する。
- 顧客に対しては、統一ブランドでサービスを行い、マイレージも相互に利用できる。
といった要素があると見られる。
- 両社のベースが、西海岸と東海岸に分かれており、重複がほとんどないため、合併の効果が得やすい
- US AirwaysのDB年金プランがなくなり、賃金体系も切り下げられている
この買収案は、独禁法の観点から司法省、Chapter 11の観点から破産裁判所の認可が必要になるが、両者ともクリアするのではないかとみられている。
当websiteとして注目してきたアラバマ州職員退職基金(RSA)は、当然、"新規"投資家として投資することは可能だが、今のところ、そのような意思表明はしていない(Washington Post)。従って、新US Airways取締役会のメンバーにも入っていない。Bronner理事長は、今、Mitchell教授の言葉(「Topics2004年9月13日 2度目のChapter 11」参照)を噛み締めていることだろう。
≪US Airwaysに関するarchives≫