6月20日 ALUとTeamsters提携
Source :Amazon's struggling union joins forces with the Teamsters (NPR)
6月18日、Amazon Labor Union (ALU)Teamstersは提携すると発表した(Press Release)。Teamstersが資金と活動ノウハウを提供するということだ。ALUの労組結成活動は波に乗れていない(「Topics2023年1月13日(2) 波に乗れないALU」参照)。ALUは、Teamstersの力を借りて労組結成を進めたいということだ。

※ 参考テーマ「労働組合

6月18日 MN州:ギグドライバー最低賃金
Source :Uber and Lyft are fighting minimum wage laws. But in this state, the drivers won (NPR)
上記sourceは、Minnesota州(MN)において繰り広げられた、Uber/Lyftドライバーに関する最低賃金制度導入の経緯である。長い物語になっているが、ポイントは次の通り。 Minneapolis市条例案で示された最低賃金と、成立した州法が求める最低賃金との差異は、ごく僅かである。Uber/Lyft両社が事業継続を表明したところから、これらの賃金支払いで事業が大ダメージを被ることはないと推測できる。議論中の両社の主張は脅しに過ぎないことになる。

※ 参考テーマ「最低賃金」、「人事政策/労働法制

6月14日(1) 医療債務実質軽減案
Sources : Biden administration announces a plan for removing medical debt from credit reports (NPR)
Biden moves to bar medical debt from consumer credit reports (Modern Healthcare)
6月11日、バイデン政権は、医療債務の実質的な軽減を求める一連の施策案を公表した(Press Call by Vice President Harris)。
  1. Credit reportsから、医療債務を完全に除去する(CFPB Press Release)。

    これまでは、特例法で含むことをは認められていた。いくつかのレポート会社では自主的に除去されていたが、今後は完全に除去することとする。この規則が成立すれば、 パブリックコメントは8月12日まで受け付けられ、最終案は2025年初めに公表される予定である。

  2. 州政府への要請

※ 参考テーマ「無保険者対策/連邦レベル」、「無保険者対策/州レベル全般

6月14日(2) 自治体DBプラン廃止で苦境に
Source :States Lacking DB Plans Face a Challenge Retaining Workers (PLANSPONSOR)
州政府、市などの地方自治体職員のうち、DBプランへの加入権を有する割合は、2022年で86%(Urban Institute)に達している。つまり、自治体職員は公共サービスを安定的、持続的に提供するために非常に重要で、長期雇用に導きやすいDBプランが用意されているのである。

ところが、Alaska州は、2006年に新規採用者へのDBプラン適用を止めてしまった。また、Rhode Island州は、2011年にハイブリッドプランへの移行とDCプラン加入義務を導入して、DBプランを廃止してしまった。

この両州は、採用難と転職増加に悩んでいるという。危機感を持った州議会議員がDBプラン再開のための法案を提出しているものの、可決には至っていない。

勤務内容と人事制度、退職後所得制度は、整合性を持たないと破綻するという典型例である。

※ 参考テーマ「DB/DCプラン」、「地方政府年金

6月13日(1) 住宅・サービスがネック
Source :The Fed holds rates steady, sees only one rate cut in 2024 as inflation cools slowly (NPR)
6月12日、BLSは5月の消費者物価指数(CPI-U)を公表した(News Release)。前年同月比3.3%の上昇となり、4月よりは少しだけ低下した(「Topics2024年5月16日 CPI鎮静化へ」参照)。コアの伸び率は3.4%で、こちらも少し低下した。
足許については前月比で+0.0%と、久し振りに伸び無しである。
エネルギー価格は3.7%と、伸び率が高まっている。
住居費は前年同月比5.4%増と若干低下したものの、なかなか鎮静化しない状況だ。
サービス業の価格上昇率は5.3%と横ばいで、住宅費同様、なかなか収まっていかない(「Topics2024年6月8日 労働需給はまだ強い」参照)。
5月の実質時給は、前月比0.5%増、前年同月比で0.8%増となった(Real Earnings News Release)。
若干ではあるが、インフレは鎮静の方向を向きつつある。ただし、住居費、サービス価格がなかなか落ち着いてこない状況だ。

※ 参考テーマ「労働市場

6月13日(2) 政策金利据え置き7回目
Source :The Fed holds rates steady, sees only one rate cut in 2024 as inflation cools slowly (NPR)
上記のCPIの結果を踏まえ、6月12日、FRBは政策金利の据え置き(5.25~5.5%)を決定した(「Topics2024年5月2日(3) 政策金利据え置き6回目」参照)。今回も全員一致の決定である。 決め手はステートメントの次のフレーズにこめられている(FOMC Statement
" The economic outlook is uncertain, and the Committee remains highly attentive to inflation risks."
見通しについても、3月よりも厳しいものとなっており、メンバーのリスク意識の高さを表している(「Topics2024年3月21日(1) 政策金利据え置き5回目」参照)。
※ 参考テーマ「労働市場

6月11日(1) 最高裁判事の収入開示
Source :Clarence Thomas discloses trips paid for by GOP donor as justices report financials (NPR)
6月7日、連邦最高裁判事の収入が開示された(「Topics2023年6月9日 最高裁判事の収入開示」参照)。2023年11月に、最高裁裁判官の行動規範(Code of Conduct)が定められてから、初の収入情報開示となる(「Topics2023年11月14日(1) 最高裁初の行動規範」参照)。

上記sourceで紹介されている収入を整理しておく。

Name 判事給与 その他収入 First day University
John G. Roberts
(Chief Justice)
$312,200 02005-09-29 September 29, 2005 Harvard
Clarence Thomas $298,500 2019年にバリ島旅行(Harlan Crow氏が提供) 01991-10-23 October 23, 1991 Yale
Samuel Alito $298,500 (開示期限の延長を申請) 02006-01-31 January 31, 2006 Yale
Sonia Sotomayor $298,500 著作権収入($90,000) 02009-08-08 August 8, 2009 Yale
Elena Kagan $298,500 02010-08-07 August 7, 2010 Harvard
Neil McGill Gorsuch $298,500 著作権収入($250,000) 02017-04-10 April 10, 2017 Harvard
Brett Kavanaugh $298,500 ・著書発行の前受け金($340,000) October 6, 2018 Yale
Amy Coney Barrett $298,500 02020-10-26 October 26, 2020 Notre Dame Law School
Katanji Brown Jackson $298,500 ・回顧録出版の前受け金($900,000)
・Beyonceコンサートチケット4枚($3,700。Beyonce本人からの提供)
June 30, 2022 Harvard
先ず気付くのは、最高裁判事としての報酬が1年前に比べて引き上げられていることである。長官で9.1%、その他判事で8.9%の引き上げ率となっている。

第2に、Harlan CrowによるThomas判事への饗応が、追記されたことである(「Topics2023年4月7日 最高裁判事に饗応」「Topics2023年4月17日(2) Thomas判事への疑惑」「Topics2023年6月9日 最高裁判事の収入開示」「Topics2023年9月1日(3) Thomas判事のプライベートジェット利用」参照)。

異色なのは、Jackson判事のビヨンセのコンサートチケットである。大ファンらしい。

※ 参考テーマ「司 法

6月11日(2) Walmartは出社勤務へ
Source :Walmart makes a harsh decision, cracking down on remote work (TheStreet)
Walmart社は、完全に出社勤務に舵を切った。社員は在宅勤務はできるものの、ほとんどは出社が義務付けられる。また、これまでDallas、Toronto、Atlantaのオフィスで在宅勤務が認められていたが、それらの小規模オフィスは閉鎖し、本社のあるArkansas州やCalifornia州、New Jersey州のオフィスセンターで勤務することを求めた。従業員が移転を望まなければ、退職となる。

一方で、Arkansas州Bentonvilleには、新本社キャンパスを建設中である。どれだけ凄いかは、同社のwebsiteを閲覧してみるとわかる。もう一つの街、という感じである。本社に出社すれば、大きなベネフィットを得られるということだ。

同様に出社勤務に舵を切った会社は多いらしい。上記sourceでは、Bank of America、Dellなどが紹介されている。

また、在宅勤務率も、2024年年初の30%程度から、5月は27%に低下している(「Topics2024年1月22日(1) フル出勤と待遇改善」参照)。

The Working From Home Research Project
※ 参考テーマ「人事政策/労働法制」、「Flexible Work