3月18日 Minneapolis市ギグワーカー最低賃金
Source :Uber and Lyft threaten to halt operations in Minneapolis over minimum wage law (NPR)
Minneapolis市議会は、市長の拒否権発動を覆して、ギグワーカーの最低賃金を制定した(「Topics2023年7月12日(1) NYC:ギグワーカーに最低賃金」「Topics2023年8月10日(1) Seattle市:ギグワーカー保護強化」「Topics2024年2月15日(2) ギグワーカーのストライキ」参照)。 必要経費を除いた収入は、約$15.57/hに相当するという。

施行日は5月1日となっており、Uber/Lyftは施行された場合には同市におけるサービスの提供を中止すると公言している。

※ 参考テーマ「最低賃金

3月15日 性自認の多様性
Source :The number of U.S. adults who identify as LGBTQ+ doubled in 12 years, new poll shows (NPR)
3月13日、性自認(LGBTQ)に関するアンケート調査結果が公表された(GALLUP)。自らLGBTQと認識しているアメリカ人の割合は、調査開始時点(2012年)から増え続けており、10年余りで倍以上の割合を占めるに至った(2012年:3.5%⇒2023年:7.6%)。
主な要因は、若者世代の自認率が急上昇していることにある。
ところで、昨年の調査結果発表時に、LGBTQに含まれる性自認の定義が広がっていることを紹介した(「Topics2023年2月24日(2) LGBTQ自認率7.2%」参照)。ところが、この一年間に読んだ本で、次のようなことが分かった。
"Sex"も"Gender"も、男女は混在している、ということらしい。そうなると、性自認の定義は無限に広がることになる。まさに、人間は多様なのであることを認めざるを得ない。

※ 参考テーマ「LGBTQ

3月13日 CPI足許上昇
Source :Inflation ticked up in February, reversing some prior progress (ABC News)
3月12日、BLSは2月の消費者物価指数(CPI-U)を公表した(News Release)。前年同月比3.2%の上昇となった(「Topics2024年2月15日(1) CPI3%近傍」参照)。コアの伸び率は3.8%となり、4%近傍からなかなか下がらない。
足許については前月比で+0.4%と、徐々に上昇しつつある。
エネルギー価格はマイナスを続けている。
住居費は前年同月比5.7%増と低下したものの、相変わらず高水準の伸び率が続いている。
サービス業の価格上昇率は5.2%と若干低下したものの、依然として高い水準を続けている(「Topics2024年3月9日 雇用増落ち着きか」参照)。
1月の実質時給は、前月比0.3%増、前年同月比で+1.4%となった(Real Earnings News Release)。
コアの伸び率がなかなか低下しないこと、足許の物価上昇率が高まっていることをどうとらえるか、だ。

※ 参考テーマ「労働市場

3月12日 WA州:退職貯蓄プラン法案可決
Source :Washington State Poised to Adopt State Plan (AMERICAN SOCIETY OF PENSION PROFESSIONALS & ACTUARIES)
Washington州(WA)議会は、加入義務を伴う州立退職貯蓄プランを創設するための法案(SB 6069)を成立させ、州知事に送付した。あとは、州知事が署名すれば、創設に向けて動き出すことになる。

法案に盛り込まれた州立退職貯蓄プランの概要は、次の通り。
  1. 名称:"Washington Saves"

  2. 加入対象企業:
    • WA州内で少なくとも2年以上事業を行なっている。
    • 前事業年度に全従業員の合計勤務時間が10,400時間以上。
    • 適格退職プランを提供していない。

  3. 加入企業の義務:
    • 1年以上勤続する従業員をプランに加入させる。
    • デフォルトの拠出率を適用して、源泉徴収する。
    • 必要なプラン情報を従業員に提供する。

  4. 従業員:
    • 任意で加入を拒否、または脱退できる。
    • 勘定内の投資先を選択する。

  5. 拠出率:
    • デフォルト:3%以上7%以下。
    • 加入期間1年につき、最大1%の幅で引き上げることが可能。
    • 最高拠出率は10%。

  6. プラン形態:IRA

  7. 運営監督機関:15名から成る理事会を設置する。最初の理事会は2025年中に開催する。

  8. スケジュール:
    • 2025年1月までに、準備状況報告書を提出。
    • 2026年12月1日までに、制度設計と制度施行推奨の最終報告書を提出。
    • 2027年1月1日までに、制度施行。
    • 2028年12月1日以降、制度施行に関する年次報告書を提出。
ここでちょっと気になるのは、既存の"The Retirement Marketplace"との関係だ(「Topics2018年3月27日 WA州:オンライン退職貯蓄プラン」参照)。こちらは、個人でも加入できる任意の制度なので、並存するのかな、と思う。

WA州が本制度を導入することを決定すれば、20州目となる(「Topics2024年1月9日 VT州:退職貯蓄プラン改正」参照)。

※ 参考テーマ「地方政府年金