1月9日(1) CA州単一保険制度法案
Source :Democrats propose California universal healthcare, funded by new income, business taxes (Los Angeles Times)
1月6日、California州(CA)議会民主党が、"universal haelthcare plan"、単一保険制度を創設するための法案修正(AB 1400)を公開した(「Topics2016年1月28日 「単一保険制度」とは」参照)。

ポイントは次の通り。
  1. 単一保険制度"CalCare"を創設する。独立した運営委員会が執行する。

  2. 高齢者、障がい者に対する介護サービス、不法移民に対する医療サービスも提供する(「Topics2021年7月29日 CA州:不法移民Medicaid加入資格緩和」参照)。

  3. 財源確保のために新たな税制を導入する。
    1. 企業:年間売上高のうち、200万ドルを超える部分に対して2.3%の付加税(excise tax)を課す。

    2. 従業員50人以上の企業:従業員の年間所得に対して1.25%の給与税(payroll tax)を課す。

    3. 年間給与が$49,900を超える部分に対して、追加給与税(additional payroll tax)を課す。

    4. 年間給与が$149,509を超える部分に対する個人所得税(personal income tax)の税率を引き上げる。

    5. 課税所得(annual taxable income)が250万ドルを超える部分に対して、新たに2.5%の超過課税(surcharge)を課す。
州議会共和党は、独立機関のコスト分析が行なわれないままに審議が進むことは許されないと反対している。

面白いのは、医療関係者の反応で、医師会、病院会、保険業界が反対している一方で、看護師会は推進派となっている。

新税による財源確保が含まれているため、最終的には州民投票にかけなければならないそうだ。ここが最重要課題であることは、VT州の例でも明らかだ(「Topics2014年12月20日 VT州:単一保険制度創設を断念」参照)。

※ 参考テーマ「無保険者対策/CA州」、「移民/外国人労働者

1月9日(2) Starbucks労組結成活発化
Source :Starbucks union drive spreads after win in Buffalo (HR Dive)
Starbucksでの労組結成の動きが活発化している。NYでの労組結成の成功が弾みをつけている(「Topics2021年12月10日(1) Starbucksで労組結成」参照)。

いずれも、Workers Unitedが支援している。また、全米各地で労組結成申請をすることで、Starbucks本社の介入を可能な限り回避しようとしているらしい。

一方、SEIUは、最低賃金$15/hを求めていくことで、ファストフード店での労組結成を促進しようとしている(「Topics2021年10月30日(1) 小売り飲食が賃上げ」参照)。

※ 参考テーマ「労働組合

1月9日(3) OSHA/CMSルール意見陳述
Source :Supreme Court's conservatives cast cloud over vaccine-or-test mandate for businesses (NPR)
1月7日、連邦最高裁において、ワクチン接種義務化に関する規則に関する意見陳述が行なわれた(「Topics2021年12月24日(1) OSHAルール意見陳述決定」参照)。

その中で、保守系裁判官6人は、OSHAルールに対して越権行為ではないか(4人)、必要性があるのか(2人)との見方を示した。

一方、同じ保守系裁判官は、CMSルールについては連邦政府財源が入っているMedicare/Medicaidにはこれまでも条件が付されてきた、との見方を披露した。

判決は数日中に出されるとみられている。

※ 参考テーマ「人事政策/労働法制」、「人口/結婚/家庭/生活

1月8日 労働市場参加意欲が低下
Source :Employers added only 199,000 jobs in December even before omicron started to surge (NPR)
1月7日、労働統計が公表された(BLS)。12月の雇用増は19.9万人となり、11月の急落から大きく増加することはなかった(「Topics2021年12月5日 感染拡大が雇用に冷水」参照)。

サービス、レジャー、ホスピタリティが増加している。
失業率は3.9%と、引き続き順調に低下し続けている。
それでも、パンデミック発生以前に較べて、依然として360万の雇用が回復していない。
長期失業者(27週以上)の割合は31.7%と、わずかに低下した。
労働市場参加率も61.9%と横ばいである。
労働市場に参加していない人の中で、仕事を得たいと考えている人数も減少が続いている。
コロナ感染の急拡大が労働市場参加率の上昇を妨げている。

Source : NPR
※ 参考テーマ「労働市場

1月6日(1) 自発的失業が高水準に
Source :Job Openings and Labor Turnover Summary (BLS)
1月4日、BLSが、11月末の求人数を発表した。11月末の求人数は1,060万人となり、若干減少したものの依然として高水準にある(「Topics2021年12月9日 労働市場の逼迫続く(2)」参照)。

BLS
また、新規雇用数は670万人と、若干増加した。

BLS
11月の失業者数/求人数は3ヵ月連続の0.7となった。

BLS
11月の自発的失業(Quits)は453万人(P)で、10月の減少から一転、過去20年間で最高水準となった。
Quits level, Total nonfarm - 2019~2021年

Quits level, Total nonfarm - 2007~2021年
高賃金を求めての離職が続いているらしい(日経)。

※ 参考テーマ「労働市場

1月6日(2) Starbucks接種義務付け
Source :Starbucks Will Require Vaccination or Regular Testing (SHRM)
Starbucksは、全米22万人の従業員に対して、1月10日までにワクチン接種状況を開示するよう求めた。そのうえで、従業員はワクチンを接種するか、毎週検査を受けるかするよう義務付けた。

OSHAルールの行く末は未決ながら、オミクロン株の感染急拡大を受けて、自主的に接種義務付けを決めたようだ(「Topics2021年12月24日(1) OSHAルール意見陳述決定」参照)。

※ 参考テーマ「人事政策/労働法制」、「人口/結婚/家庭/生活

1月6日(3) DCプランにtax credit案
Source :The Pension Is Dead — Is the 401(k) Next? (GOBankingRates)
上記sourceは、タイトルは刺激的だが、要するにDCプラン税制の変更案に関する記事だ。

401(k)プラン拠出金について、現行制度下では所得税上損金算入(上限あり)が認められている(「Topics2021年11月6日(2) 退職プラン上限額引上げ」参照)。つまり、課税所得が拠出金分だけ減ることになる。

これに対して、バイデン政権は、適用所得税率にかかわらず、拠出金の一定割合(26%)を"tax credit"として一律に賦与するとの案を検討している。

上記sourceの例示は次の通り。 要するに、所得の多寡にかかわらず、税制上同額の恩恵があるということになる。言うまでもなく、低中所得層のDCプラン加入促進を狙っている。

※ 参考テーマ「DB/DCプラン

1月4日 民間医療機関に新接種ルール
Source :CMS reinstates vaccine mandate rule for healthcare workers in 25 states (McDonald Hopkins LLC)
民間医療機関に対して、CMSは従業員ワクチン接種義務を課している(「Topics2021年11月6日(1) 企業接種期限は1月4日」参照)。しかし、こちらも訴訟を受けており、2021年12月28日時点で、25州で差止判決を受けている。

そこで、2021年12月28日、CMSは、差止判決の効力が及んでいない25州+Washington, D.C.について、改めて民間医療機関にワクチン接種義務を課すこととした。該当する25州は次の通り。
California, Colorado, Connecticut, Delaware, Florida, Hawaii, Illinois, Maine, Maryland, Massachusetts, Michigan, Minnesota, Nevada, New Jersey, New Mexico, New York, North Carolina, Oregon, Pennsylvania, Rhode Island, Tennessee, Vermont, Virginia, Washington, Wisconsin, Washington, D.C
ワクチン接種義務のポイントは次の通り。
  1. 1月27日までに、従業員が1回目のワクチン接種を終える。

  2. 2月28日までに、従業員が2回目のワクチン接種を終える。

  3. 当分の間、ペナルティは課さない。
一方で、1月7日には、連邦最高裁において、OSHAルール、CMSルール(当初の民間衣料機関へのワクチン接種義務)に関する意見陳述が行なわれる(「Topics2021年12月24日(1) OSHAルール意見陳述決定」参照)。この連邦最高裁判決によって、義務化自体がどうなるかわからないが、現時点において民間組織に対するワクチン接種義務化ルールは、次のようになっている。
対象機関 従業員100人以上の民間企業 連邦政府契約企業 Medicare/Medicaid医療機関等
従業員のワクチン接種期限 2022年1月4日 2022年1月4日 2022年1月4日
新ルール(25州+D.C.のみ)1回目1/27 2回目2/28
接種免除 健康上または宗教上の理由
⇒ 毎週検査
対象者数 8,400万人 700万人 1,700万人
規則所管機関 OSHA The White House CMS
オミクロン株の感染が急拡大している中、悠長に最高裁判決を待っている訳にはいかないのだろう。1月3日時点で、一日のコロナ感染者数は40万人を超えた。

Source : NPR
※ 参考テーマ「人事政策/労働法制」、「人口/結婚/家庭/生活

1月2日 NYC企業接種義務継続
Source :Adams says private-sector vaccine mandate to remain, decision on mandate for NYC schools by spring (ABC7 New York)
1月1日、Eric Adams氏(D)がNew York City市長に就任した。その2日前の12月30日、前市長が導入した民間企業従業員へのワクチン接を義務付けを継続すると公言した(「Topics2021年12月10日(4) NYC:民間企業に接種義務付け」参照)。

背景には、コロナ感染症の急拡大がある。下図の通り、一気に増加している。
これは何もNYCに限ったことではなく、全米で同じような状況が起きている(NPR)。12月31日は、感染者数が35.6万人に達した。最悪のシナリオさえ上回る勢いかもしれない(「Topics2021年12月20日(2) オミクロン株のリスク」参照)。

※ 参考テーマ「人事政策/労働法制」、「人口/結婚/家庭/生活

1月1日 MI州独立委員会の選挙区案
Source :Ungerrymandered: Michigan’s Maps, Independently Drawn, Set Up Fair Fight (New York Times)
あけましておめでとうございます。

早速だが、Michigan州の選挙区見直し案が固まった。独立委員会により作成された、公平性を高めた案だとされている。

まずは、独立委員会設置までの経緯を確認しておく。 こうしてでき上がった、独立委員会は、次のような内容となっている。 今回提示された見直し案に対する評価は次の通り。
  1. 3つの見直し案とも、全体的に若干共和党に有利。これは、民主党支持者が大人口地域に集中しているためである。

  2. デトロイト地域の州議会上院議員数は、5人から9人に増加。同州議会下院議員数は、9人から15人に増加。

  3. 州議会上院については、少なくとも20選挙区は激戦になる。2020年大統領選の結果を当てはめると、20が民主党、18が共和党となる。

  4. 連邦議会用では、大統領選で5%以内の差になった選挙区が3つ、10%以内の差になった選挙区がさらに2つある。
しかし、今回の見直し案に対して、黒人層及び共和党は不満を持っており、訴訟に持ち込む可能性があるという。

MI州と同様に、独立委員会を設けて選挙区見直し案を作成することになっている州はたくさんある(「Topics2021年8月5日 選挙区見直しの主導権」参照)。しかし、独立委員会案を尊重するルールがなければ、絵に描いた餅にしかならない(「Topics2021年9月16日(2) NY民主党選挙区見直し案」参照)。

※ 参考テーマ「政治/外交」、「中間選挙(2022年)