3月31日 SSN不突合通知再開
Source :Social Security No-Match Letters Are Back, But with a Tweak to the Timing (HR Daily Advisor)
SSN不突合通知は、2019年4月から再開された(「Topics2019年4月15日 SSN不突合通知」参照)。ところが、昨年3月からのパンデミックにより、通知は大幅に減少していた。それがこのところ、徐々に通知が届き始めたのだが、一連の事務処理を「60日以内に」してほしいとの言及が削除されているそうだ。

上記sourceでは、その理由として、 が挙げられている。

ところで、バイデン政権は、E-Verifyの活用に積極的なのだろうか。

※ 参考テーマ「移民/外国人労働者」、「人事政策/労働法制」、「公的年金改革

3月28日 無保険者の偏り
Source :The Remaining Uninsured: Geographic and Demographic Variation (ASPE)
上記sourceでは、2019年の情報を基に、無保険者の分布を調査している。分布の偏りが見られるのは、 である。

なかでも、地域の偏りは興味深い。
  1. South Census Regionの65歳未満無保険者割合は、12.5%。Northeast Census Regionの5.6%の倍以上の水準となっている。

  2. 特にTX州は、19%と際立っている。2019年の全国平均は10.8%なので、これまた倍近い水準である(「Topics2020年9月24日 無保険者の動向は?」参照)。
※ 参考テーマ「無保険者対策/連邦レベル」、「無保険者対策/TX州

3月27日 新規失業最低水準に
Source :Weekly jobless claims tumble to lowest level in more than a year (CNBC)
3月25日、労働省は新規失業保険申請数を公表した。今週は68.4万人、前週から9.7万人の減少となった(「Topics2021年3月19日 新規失業急増」参照)。パンデミックが発生してから初めての70万人割れとなった。53週間で累計8,257万人となった(新規失業保険申請件数data)。

雇用保険被保険者の中の失業者数は387.0万人と、こちらも26.4万人の大幅減少となった。
また、COVID-19対策で導入された追加失業給付(「Topics2020年3月30日 2兆ドル対策(COVID-19)」参照)の新規申請数は24.2万人と、4.3万人の減少となった。

一方、COVID-19感染状況を見ると、下げ止まりのように見える。

Johns Hopkins University Health
また、感染リスクレベルはわずかに悪化している印象だ。

Brown School of Public Health
※ 参考テーマ「労働市場

3月26日 基金枯渇は目前
Source :The Case for Trust Fund Solutions (Committee for a Responsible Federal Budget)
政府が実施するプログラムのための基金が枯渇の危機を迎えている。上記sourceでは、その中でも重要な4つのプログラムについて、枯渇時期を掲載している。ただし、この資料はちょっと古いらしく、最新の値は赤字のようになっている(「Topics2020年11月2日 年金/Medicareの余命短縮」参照)。
これらの基金では、拠出された資金以上の支出はできないため、即座に支出がカットされてしまう。年金ならば、給付額が27%減額される。
1.9兆ドル対策の次は3兆ドル対策だ、と息巻いているバイデン大統領、連邦議会民主党からは、Highway基金への巨額の拠出案は出てくるだろうが、公的年金、Medicareの解決策が出てこないのではないだろうか(NPR)。

※ 参考テーマ「公的年金改革」、「Medicare

3月25日 AL州:Medicaid拡充を検討
Source :Alabama reviewing Medicaid expansion incentives (Modern Healthcare)
Alabama州(AL)が、Medicaid拡充の検討に入った。先に成立したコロナ経済対策法に、Medicaid拡充に対する連邦負担が加算(拡充費用の90%+5%)されたからだ(「Topics2021年2月28日(1) コロナ経済対策法案下院可決」「Topics2021年3月11日 $1.9Tコロナ経済対策法案成立へ」参照)。

拡充された場合、約30万人がMedicaid加入資格を得られる。今回の追加負担分(5%)が、当面2年間の措置となっていることをどう評価するかがポイントだ。

Alabama州は州知事、州議会上下両院とも共和党が握っていて、"ObamaCare"に盛り込まれたMedicaid拡充策には乗ってこなかった。それどころか、就労義務規定を導入しようとすらしていた(「Topics2018年10月1日 4州が就労義務規定提案」参照)。しかし、今となってはMedicaid拡充策を採用していないのはたった12州のみである(「Topics2020年8月6日 MO州:Medicaid拡充可決」参照)。

Kaiser Family Foundation
※ 参考テーマ「無保険者対策/AL州

3月24日 CO州:州運営保険に再挑戦
Source :Colorado lawmakers unveil public-run health insurance bill (Modern Healthcare)
Colorado州(CO州)議会は、医療保険料を抑制するために非営利州運営医療保険プランを創設する法案を審議している。法案のポイントは次の通り。
  1. 2024年末までに民間医療保険個人プランの保険料を現在の20%引き下げるよう、保険会社に命じる。

  2. この目標が達成できなければ、州が運営する非営利保険プランを立ち上げ、保険料価格を設定する。

  3. 非営利州運営医療保険プランの対象は、個人(CO州市場の8%)、小規模グループ・企業(CO州市場の15%)。
同時に、処方薬の価格を監視するための州立委員会を設置する法案も提出されている。

かつて同様の法案が審議されていたが、COVID-19感染拡大の中で一旦は導入を断念していた(「Topics2019年11月9日 CO州:州運営医療保険骨子」参照)。今回はその再挑戦である。

CO州は、州知事、州議会上下両院とも民主党が握っており、これまでも医療保険改革ではリベラルな制度改革を行なってきている。今回も順調に進むのではないかと見られており、州運営医療保険プランが実現すれば、WA州に次ぐ公的医療保険プラン(public option)導入2番目の州となる(「Topics2019年12月23日 WA州のPublic Option」参照)。

※ 参考テーマ「無保険者対策/CO州

3月23日 「転職」津波
Source :Turnover ‘Tsunami’ Expected Once Pandemic Ends (SHRM)
COVID-19が収まると転職しようとする労働者が大幅に増加する、との予測が示されている。上記sourceで紹介されている調査結果によると、
  1. 転職を検討している ⇒ 52%

  2. 勤め先との関係が薄れている ⇒ 46%

  3. 企業文化が停滞している ⇒ 42%
別の調査では、

○燃え尽きてしまっている ⇒ 57%

とも言っている。燃え尽きたと回答した人の半分以上が、上司が自分の生産性を疑っていると感じている。その上司の不信感を解消するために、40%以上が時間外勤務を行なっており、1/3以上が昼休みをスキップしたという。

やっぱりヒトは社会的な動物なのである。リモートは適度に、ということではないだろうか。

※ 参考テーマ「労働市場」、「人事政策/労働法制」、「Flexible Work

3月22日 世論はLGBTQ差別禁止を支持
Source :American Public Opinion and the Equality Act (GALLUP)
アメリカ国民は、LGBTQの権利擁護のための法律を支持している(「Topics2021年3月17日 LGBTQ差別禁止法案上院へ」参照)。 最初のHartの調査は、今回のLGBTQ差別禁止法案の内容を示されたうえでの回答なので、その支持率の高さは驚きである。もしも今の時点でこの判決(「Topics2018年6月5日 宗教か差別禁止か」参照)が出されたら、世論からは批判が続出するかもしれないのだ。

※ 参考テーマ「LGBTQ

3月21日 Amazonの賃金水準
Source :Amazon Says It Pays Alabama Workers Well; Other Local Employers Pay More (New York Times)
Alabama州BessemerのAmazon物流センタ-で労働組合を結成するかどうかの投票が行われている(NPR)。(「Topics2020年12月23日 Amazon労組結成の行方」参照)

Amazon側は、ほとんどの従業員に$15.50/hの基礎賃金を支払っており、そのほかにも季節ごとのボーナスを提供していると強調する。Alabama州は、州独自の最低賃金を定めておらず、従って適用されるのは連邦最低賃金($7.25/h)である。確かに、Amazonからすれば、最低賃金の倍以上レベルの賃金を払っていることになる。

しかし、この地域の従業員側から見ると、違う景色が見えている。 法定よりは高い賃金水準を保っているものの、この地域の世間相場からみれば決して高くないのである。さて、結論はどうなるか?

※ 参考テーマ「労働組合