11月27日(1)　Medicare処方薬価格交渉第2弾終結
Source :Medicare negotiated lower prices for 15 drugs, including 71% off Ozempic and Wegovy (NPR)
11月25日、CMSは、1月20日　Medicare処方薬価格交渉第2弾（「Topics2025年1月20日　Medicare処方薬価格交渉第2弾」参照）が終結したと発表した（Press Release）。

HHSのKennedy長官は、トランプ政権の業績のように誇っているが、Medicareの処方薬引き下げ交渉の枠組みが定まったのは、バイデン政権時代である。しかも、そのための法案に対して、共和党は一切協力しなかった（「Topics2022年8月8日　インフレ抑制法案：上院可決」、「Topics2023年2月13日(1)　Medicare薬価抑制策検討開始」参照）。

※　参考テーマ「医薬品」、「Medicare」
11月27日(2)　National Parks料金改定
Source :National Parks to raise fees by $100 for international tourists to popular U.S. parks (NPR)
11月25日、Department of the Interiorは、National Parksの新しい料金体系を発表した（Press Release）。2026年1月1日から適用される。"The America the Beautiful passes"との呼称通り、アメリカ人優先の料金体系である。

ポイントは次のとおり（Entrance Passes）。
  1. 新たなデジタルパスを導入する。

  2. 年間パスの基本料金は、$80で据え置き。ただし、外国人（nonresidents）は$250。

  3. 次の11のNational Parksについて、外国人の入園には$100の追加料金を課す。
    • Acadia National Park
    • Bryce Canyon National Park
    • Everglades National Park◎
    • Glacier National Park◎
    • Grand Canyon National Park
    • Grand Teton National Park◎
    • Rocky Mountain National Park
    • Sequoia & Kings Canyon National Parks
    • Yellowstone National Park◎
    • Yosemite National Parks
    • Zion National Park

  4. 入園無料日を設けているが、2026年1月1日以降、外国人は適用除外とする。
    • February 16: Presidents Day (Washington's Birthday)
    • May 25: Memorial Day
    • June 14: Flag Day/President Trump's birthday
    • July 3?5: Independence Day weekend
    • August 25: 110th Birthday of the National Park Service
    • September 17: Constitution Day
    • October 27: Theodore Roosevelt's birthday
    • November 11: Veterans Day
アメリカ滞在中の旅行は、すべてNational Park巡りを中心に据えていただけに、かなりのショックである。追加料金を課せられる11のParkのうち、4つ（◎印）も行ったことがある、つまりは人気のあるParkということである。救いなのは、自分は"nonresidents"ではなかった、ということか。

こんなところまでアメリカ人ファーストじゃなくてもいいのに。

※　参考テーマ「移民/外国人政策」、「人口/結婚/家庭/生活」
11月27日(3)　失業保険継続申請が徐々に増加
Source :UNEMPLOYMENT INSURANCE WEEKLY CLAIMS (DOL News Release)
11月26日、労働省は、11月22日の週の新規失業保険申請件数を公表した（「Topics2025年9月26日　新規失業申請大幅ダウン」参照）。 新規失業件数は減少傾向を辿っているものの、再就職が進まないために継続件数が徐々に増加している、そんな状況なのではないか。

※　参考テーマ「労働市場」
11月26日　2026年Medicare保険料
Source :Retiree Health Plan Sponsors: 2026 Medicare Part B Premiums Increase (Segal)
11月14日、CMSは2026年のMedicare保険料等を公表した（Fact Sheets）。医療費の高騰を踏まえて、軒並み大きな増加幅となっている（「Topics2024年11月12日(2)　2025年Medicare保険料」参照）。
  1. Standard Part B premium and deductible
    2025 2026
    Standard monthly Part B premium $185.00 $202.90
    Medicare Part B deductible $257.00 $283.00
  2. 標準Part D保険料平均予想値：$38.99/M（2025年：$36.78/M）

  3. 所得に応じた保険料加算分
    Income Ranges for Individual Return Tax Filing Status* Income Ranges for Joint Return Tax Filing Status Monthly Adjustment Amounts for Part B Premium Total Monthly
    Part B Premium    		 Part D Premium Monthly Adjustment Amounts
    $109,001 to $137,000 $218,001 to $274,000 $81.20 $284.10 $14.50
    $137,001 to $171,000 $274,001 to $342,000 $202.90 $405.80 $37.50
    $171,001 to $205,000 $342,001 to $410,000 $324.60 $527.50 $60.40
    $205,001 to $499,999 $410,001 to $749,999 $446.30 $649.20 $83.30
    $500,000+* $750,000+* $487.00 $689.90 $91.00
  4. Part A Deductible and Coinsurance
    2025 2026
    First-day Part A hospital deductible $1,676.00 $1,736.00
    Daily Part A coinsurance for the 61st through 90th day of a hospital stay* $419.00 $434.00
    Daily Part A coinsurance for hospital stays longer than 90 days $838.00 $868.00
    Daily Part A coinsurance for the 21st through 100th day in a skilled nursing facility $209.50 $217.00
Medicareも負担増の波にさらされることになる。

※　参考テーマ「Medicare」
11月22日(1)　労働市場クールダウン
Source :Overdue jobs report shows employers added 119,000 jobs in September (NPR)
11月20日、ようやく9月の雇用統計が公表された（BLS）。 8月の雇用増は11.9万人（「Topics2025年9月7日(1)　労働市場は買い手市場に」参照）。7～8月の雇用者数は3.3万人の下方修正となった。

雇用者数は159.6M人となった（Table B-1. Employees on nonfarm payrolls by industry sector and selected industry detail）。業種別増加数は次の通り。医療、旅行業では増加、工場、流通センター、連邦政府職員少は、減少となった。
失業率は4.4％に上昇（Table A-1. Employment status of the civilian population by sex and age）。
労働市場参加率は今月も62.4％に上昇した。
25～54歳の労働市場参加率は83.7％と横ばい（BLS）。
労働市場に参加していない人の中で仕事を得たいと考えている人数は急落した。
長期失業者（27週以上）の失業者全体に占める割合は、23.6％と、こちらも急落した。
一方、外国人雇用者数は、わずかに減少した。

FRED
労働市場は少し冷え込んでいきそうな雰囲気である。

※　参考テーマ「労働市場」
11月22日(2)　CPI上昇続くも
Source :Consumer Price Index Summary (BLS)
11月19日、BLSは9月の消費者物価指数（CPI-U）を公表した。前年同月比3.0％の上昇と、伸び率は横ばいであった（「Topics2025年10月26日　CPI上昇続くも」参照）。だが、労働市場の弱さが目立ち、FRBは政策金利を引き下げるのではないか、との見方が広がっている（「Topics2025年11月22日(1)　労働市場クールダウン」参照）。コアの伸び率も3.0％であった。なお、BLSは10月分を公表しないと発表した。
9月の実質時給は、前月比増減なし、前年同月比0.8％増となった（Real Earnings News Release）。なお、BLSは10月分を公表しないと発表した。
※　参考テーマ「労働市場」
11月22日(3)　TX州選挙区割り無効判決を一時凍結
Source :Supreme Court blocks order that found Texas congressional map is likely racially biased (NPR)
11月21日、連邦最高裁は、TX州選挙区割りは人種差別的であるとの控訴裁判所の判決について、一時的な執行停止措置を命じた（「Topics2025年11月20日(2)　TX州選挙区割り無効判決」参照）。

上記sourceによれば、数日後には連邦最高裁は本判決を下すとのことである。

※　参考テーマ「政治/外交」、「中間選挙（2026年）」