2月10日 COBRA両院改正案比較(2)
Source :Comparison of Key House and Senate COBRA Provisions (American Benefits Council) (Revised Feb. 9)
景気対策法案の審議が上院で大詰めを迎えている。9日夕方、議事進行動議が61 vs 36で可決され、いよいよ本採決に向けて舞台が整ったようだ。

投票結果は、超党派とはならなかったものの、3人の共和党議員が賛成に回っている。
 賛成反対棄権
民主党5800
共和党3362
合 計61362
その3人とは、Collins (R-ME)、Snowe (R-ME)、Specter (R-PA)である。このSnowe上院議員は、民主党に行った方が楽なのではないかといつも思う。また、入院中のKennedy (D-MA)もしっかりと賛成票を投じたようだ。

これで、仮に上院案が可決されると、下院案との間の調整のために両院協議会が開催されることになる。総額的には近い数字(下院案$819.0B vs 上院案$838.2B)になっているものの、各主要項目の中身はいちいち異なっているところがあり、協議にはかなりの時間と労力を要すると思われる。また、余談だが、両院協議会は"behind the scene"のため、格好の取り引きの場となる。実力者達の腕の見せ所である。

さて、当websiteで追っかけてきたCOBRAだが、上院案に変更があったようだ。前回紹介した上院下院比較表と較べてみると、2箇所で修正されている(「Topics2009年1月29日 COBRA両院改正案比較」参照)。変更箇所には、グリーンの下線を引いてある。

まず、COBRA保険料負担についてである。
  下院案 上院修正案
個人負担 65% 50%
企業負担 35% 50%
以前は、上院も下院案と同じ内容になっていたのに、大詰めに来て、個人負担分を上げてきた。ここは一つ大きな協議課題となろう。

もう一つの変更は、COBRA加入期間の延長である。こちらは、下院案と揃うことになるので、一つ協議課題は減ったことになる。

そして、両院案の間の溝が埋まらないのが、「中高年のためのCOBRA適用期間の延長」を認めるかどうかである。上院は、依然として認めない姿勢を続けている。ここももう一つの協議課題である。

このように、残された2つの課題は、いずれも従前のCOBRAの性格を大きく変更することになるため、協議は結構難しいものと思われる。

2月8日 失業したら・・・
Source :Getting Covered : Finding Health Insurance When You Lose Your Job (Families USA)
現役世代においては、雇用主が医療保険プランを提供している場合が6割程度あるため、失業=無保険者、ということになりかねない。上記sourceでは、失業した場合に、医療保険プランを確保するための選択肢について解説している。

ここで示されている選択肢は、次の7つである。
  1. 配偶者の雇用主の医療保険プランに加入する。

  2. "COBRA"を利用する。

  3. 州が用意している"mini-COBRA"などの制度を利用する。

  4. "HIPAA"を利用する。

  5. "TAA"、"HCTC"を利用する。

  6. Medicaid、SCHIPに加入する。

  7. 個人保険を購入する。

それぞれ、詳しい解説や注意事項が掲載されているので、参考になる。

その中で、COBRAのところを読んでいて初めてわかったことがある。COBRAは、前の雇い主から『あなたはCOBRAを利用する資格がありますよ』という通知が届いてから60日以内に加入しなければ、加入権は失効する。この通知が届くには、通常、解雇された日から1ヵ月から1ヵ月半かかる。

一方、COBRAによる保険料は、失業した日から加入した日までの日数分の保険料を負担しなければならない。つまり、実際には保険加入していない時期があっても、あたかも継続していたかのように看做されて負担が来るのである。しかも、保険料は全額自己負担で、さらに通常2%の付加(事務経費分)がある。

失業してフローの所得がなくなっている時期に、これだけの負担が急に求められることになるのだから、無保険を選択するのも無理はない。

※ 参考テーマ「無保険者対策/連邦レベル」、「無保険者対策/州レベル全般

2月7日 Daschleの後釜
Source :Observers Speculate on Whom Obama Might Nominate as HHS Secretary, Director of White House Office of Health Reform (Kaisernetwork)
Daschle元上院議員のHHS長官指名辞退を受けて、様々な人々がその後釜に想定されている。次のリストは、上記sourceで候補者として紹介されている人々である。 こうしてみると、州知事または州知事経験者が多く挙がっている。具体的にMedicare、Medicaid、失業者対策などの運営を経験しており、州単位での無保険者対策にも取り組んでいる経験が期待されているのであろう。特に、MA州知事経験のある最後の2人については注目しておきたい。Obama大統領の医療保険改革案は、MA州の皆保険法を念頭に置いているものと思われるからである(「Topics2007年5月30日(1) Obama上院議員の皆保険提案」参照)。

また、かつて、大統領選候補者指名競争に参加していた政治家も含まれており、少しなつかしい人も含まれている。

しかし、上記sourceにある通り、いずれにしてもDaschle元上院議員に較べれば、経験も知識も政治的影響力も不足しているように思える。特に、法案成立に必要な上院とのパイプが充分とはいえないのではないだろうか。

おそらく、HHS長官については、しばらく時間をかけて選考することになろう。また、White Houseの医療改革チームリーダー職は切り離し、別の人を充て、トロイカ体制で取り組むことになると考える。

※ 参考テーマ「無保険者対策/連邦レベル」、「大統領選(2008年)」、「無保険者対策/MA州

2月6日(1) 労働長官も
Source :Labor Nominee's Hearing Off as Husband's Tax Liens Surface (Washington Post)
5日に予定されていた、労働長官候補に指名されているRep. Hilda Solis (D-Calif.)の上院公聴会がキャンセルされた。夫の納税問題が表面化したためという。当websiteとして注目している、HHS、労働省の長官が2人とも納税問題でひっかかってしまった。

それにしても、Obama政権移行チームは何をしていたのだろうか。大統領選終了直後からの活動が期待され(「Topics2008年10月30日 民主党が勝つと・・・」参照)、それは流石に無理にしてもスタートダッシュが求められていたのに、これでは、通常の政権発足時よりもかなり遅れたスケジュールとなることは間違いない。そういえば、例のハネムーン100日も忘れられているようだ。

2月6日(2) Doughnat Holeの影響
Source :The Effects of the Coverage Gap on Drug Spending : A Closer Look at Medicare Part D (Health Affairs)
Medicare Part Dには、"Doughnat Hole"という制度上の問題点があると指摘されている。これは、当websiteの「Topics2008年10月18日 Doughnut Hole - Part D」で紹介しているところである。

上記sourceは、その"Doughnat Hole"の実態について、個人市場の保険プラン(以下、"I"プラン)と、企業が提供する退職者医療保険プラン(以下、"E"プラン)について、サンプル調査を行なった結果である。

結構、複雑な分析を行なっているのだが、ポイントは次の通り。
  1. Doughnat holeに陥った加入者、危機的段階に入ってしまった加入者の割合は、それぞれ次の通り。

     "I"プラン"E"プラン
    Doughnat hole25%40%
    危機的段階4%9%

  2. 当然のことながら、慢性の持病を持っている場合は、その確率が高まる。

  3. Doughnat holeに陥った加入者は、それまで使用していた処方薬を14%削減している。これは、Doughnat holeに陥る前でも、それを見越して処方薬の利用を控えている可能性があることを示している。

  4. また、Doughnat holeに陥った加入者は、ブランド品を削減してジェネリックの利用を増やしている。
3、4の結果は、受診抑制により、却って医療費、個人負担が増えているという面があり、問題といえば問題といえる。しかし、そもそも、制度設計上の狙いが無駄な処方薬の抑制、健康管理ということにあると考えれば、その狙いが実現されている、ともいえる。

※ 参考テーマ「Medicare

2月5日 新SCHIP拡充法案成立
Source :Obama Signs S-CHIP Legislation (Washington Post)
女性の次は子供である(「Topics2009年1月31日 Obama政権立法第1号」参照)。4日、Obama大統領は、新SCHIP拡充法案(HR 2)に署名した。

先に紹介した上院修正案の後、下院で改めて採決を行なっている。その際の投票結果を加えて表にしてみると次のようになる。
下   院
上   院
SCHIP拡充法案
HR 976

(2007年)
第1回(9/25)賛成反対棄権 第1回(9/27)賛成反対棄権
民主党22084 民主党4902
共和党451515 共和党18292
合 計2651599 合 計67294
第2回(10/18)賛成反対棄権
民主党22922
共和党441542
合 計2731564
SCHIP拡充修正法案
HR 3963

(2007年)
第3回(10/25)賛成反対棄権 第2回(11/1)賛成反対棄権
民主党222110 民主党4704
共和党4314116 共和党17302
合 計26514226 合 計64306
新SCHIP拡充法案
HR 2

(2009年)
(1/14)賛成反対棄権 (1/29)賛成反対棄権
民主党24925 民主党5701
共和党401371 共和党9320
合 計2891396 合 計66321
新SCHIP拡充法案
HR 2
上院修正案
(2009年)
(2/4)賛成反対棄権
民主党25023
共和党401335
合 計2901358
投票結果を見る限り、上院での修正に拘らず、下院はほぼ前回通り(1/14)に投票したに過ぎない。本当に、上院案を丸呑みしたのであろう。

印象的なのは、Pelosi下院議長が本当に嬉しそうな笑みを浮かべていることである。これまでBush前大統領に煮え湯を飲まされ続けたことを考えれば、感慨もひとしおということだろう。また、上院のこわいオジサン達の修正要求も丸呑みすることで、Obama大統領署名第2号に持ち込むことができたのも、彼女にとっては一つ前進か。

ただ、Obama新大統領にとっては、民主党の上院と下院が分裂するという最悪の事態は避けられたものの、本件でも上院の超党派の賛成を得られなかったことは、後に尾を引くのではないかと思われる。

※ 参考テーマ「SCHIP

2月4日(1) HHS長官指名を辞退
Source :Tom Daschle Withdraws As Health Nominee (New York Times)
参った。5時間寝ている間に、事態が大きく進展してしまった(「Topics2009年2月3日(1) Daschleが謝罪」参照)。

昨日紹介した謝罪レターで就任承認に向かって動き出すのかと思っていたら、DaschleがHHS長官就任辞退の意向を表明し、Obama大統領も認めたとのことである。

これは、Obama政権にとっては大きな打撃である。医療改革という国民的関心の高い政策課題に取り組むために、信頼感のあるDaschle元上院議員に、HHS長官ばかりか、大統領府の医療改革チームリーダーも任せようとしていたのである。これで、医療改革については最初から大黒柱を失ったことになり、議会との調整も難しくなったことであろう。何より、大物元上院議員ということで、超党派でのコンセンサス作りを目指していただけに、失望感が大きい。

こうしてみると、月曜日の上院指名委員会とDaschle元上院議員との面会は、相当シビアなものだったと想像できる。いくら元上院議員でもかばいきれない、というメッセージが発せられたのではないだろうか。やはり、$140,000の納税不足は、"errors"と表現するのは適切ではあるまい。一般国民からすれば、想像を超えた金額であり、まして納税義務に敏感なアメリカ国民であれば、許容範囲を超えているということであろう。

それにしても、Baucus上院議員(D)は、狸親父である。指名委員会の模様を知っていながら、Daschle氏を支持する、と言ってのけていた可能性があるのである。やはり、上院は実力と計略が入り乱れる難しい世界のようである。

参考までに、当websiteで紹介したDaschle元上院議員関係のトピックスは、次の通り。

2月4日(2) Big 2の人件費削減策
Source :GM, Chrysler Offer New Retirement, Buyout Packages (AP via New York Times)
再建計画の提出期限(2/17)まで2週間を切った。UAWは、当初、Obama新大統領が就任したところで再建計画の条件緩和を求める、としていたが、経済対策のとりまとめが大詰めに来ており、また、相次ぐ閣僚指名の辞退により、White Houseには、そのような案件に対応している余裕はなくなっている。

Big 2、UAWは、期限までに可能な限りの再建策を盛り込まなくてはならず、そのメインになるのが、人件費の削減、効率化にあることは明白である。

上記sourceによれば、GM、Chryslerは、新たな早期退職プランをUAWに提案したようだ。そのポイントは次の通り。 これを見ただけでも、ChryslerよりもGMの方が苦しいことがわかる。

一方、Fordは、UAWから同様の条件を引き出すことが可能ではあるが、既に同様の措置により人員削減を実施しているため、それほどシビアな態度で臨むわけではないようである(「Topics2006年1月25日 Fordのレイオフ対策」参照)。

結局は、早く対応した方が傷は浅かった、ということのようである。

GM、Fordの株価チャートは次の通り。 ⇒ GM  Ford

株価も相当の低水準に落ち込んできている。

※ 参考テーマ「VEBA/Legacy Cost

2月3日(1) Daschleが謝罪
納税問題を報じられたDaschle元上院議員(「Topics2009年2月1日 Daschle長官就任に暗雲」参照)が、Baucus上院議員(D)Grassley上院議員(R)に対し、「エラー」を詫びる手紙を送付した。

Baucus上院議員は、指名承認に向けてのプロセスが動き出すことを期待している、と述べている。また、White HouseもDaschle上院議員のHHS長官就任を強く支持する声明を出しており、就任承諾に向けて動き出すことになるのだろう。

こうした一連の動きを報じる記事を読んでいて、次の2点に関心を持った。
  1. Business Week

    "Finance Committee Chairman Max Baucus (D-Mont.), who has never been particularly close to Daschle, the former Democratic Majority Leader, said on Monday he was "eager to move forward" with Daschle."

  2. Financial Times

    "Republicans appeared to be adopting a wait-and-see approach, with Mitch McConnell, the Senate Republican leader, telling CBS News on Sunday it was a "quite a surprise" but he wanted to hear from the finance committee about it."

まず、1点目は、Daschle元上院議員とBaucus上院議員とが、お互いに有力者同士でありながら、それほど緊密ではなかったということである。

また、2点目は、共和党としては、Daschle元上院議員の人気は承知していながらも、完全に支持に回っている訳ではないということを示している。

この両点を考え合わせて見ると、ここはDaschle元上院議員のHHS長官就任を、時間をかけてでも承認することにより、Daschle元上院議員、ひいてはObama大統領に恩を売っておこうという作戦ではないだろうか。今後、議論が行なわれることになるであろう医療改革論議において、Obama政権に主導権を握らせず、議会、それも上院主導で行くための布石とは考えられないだろうか。

昨日紹介した通り、SCHIP法案を巡っても、今回手紙を受け取ったBaucus上院議員(D)、Grassley上院議員(R)は手を組んでいる可能性がある(「Topics2009年2月2日 SCHIP法案成立へ」参照)。こうした背景をも考慮すると、ベテラン有力上院議員達のしたたかさを感じざるを得ない。

2月3日(2) 中間層がターゲット
Source :About the Task Force (White House)
30日、White HouseのWebsiteに、A Strong Middle Classというページが開設された。文字通り、中間層を強化するために従来の政策を見直そう、というキャンペーンである。

上記sourceは、その主体となるタスク・フォースの概要である。
  1. メンバー
    • Biden副大統領(=議長)
    • 労働長官
    • 厚生長官
    • 教育長官
    • 商務長官
    • NEC
    • OMB
    • DPC
    • CEA議長

  2. 活動目的
    1. 生涯教育機会の拡大
    2. 仕事と家庭のバランスの改善
    3. 職場の安全を含む労働基準の見直し
    4. 中間層、勤労世帯の所得の確保
    5. 退職後所得の確保
Obama大統領は、選挙期間中から、中間層の復活を訴えていたので、このキャンペーン自体は自然の流れであると思う。ただし、活動目的の中に、「医療」に関する項目が一つもない、というのは驚きである。まさに中間層にとって重い負担となっているのが「医療保険」であり、失業の嵐の中で最も不安を覚えるのも「医療保険」である。

「医療保険」は難題なので、先送りするのか。それとも、国民に訴えるキャンペーンの第2弾が「医療保険」ということで、取り置きしているのか。大統領チームの真意はどこにあるのか、知りたいところである。

2月2日 SCHIP法案成立へ 
Source :Senate passes children's health insurance bill (Los Angeles Times)
下院に続き、29日、上院でも可決(66 vs 32)された(「Topics2009年1月11日 SCHIP-民主党反撃開始」参照)。ただし、上院では法案に修正がなされたため、両院協議会にかけられている。おそらく、最終的には協議が成立し、Obama大統領のもとに届けられるだろう。Obama大統領は、もともとSCHIP拡充に賛成しており、署名することは間違いないとみられる(「Topics2007年5月30日(1) Obama上院議員の皆保険提案」参照)。

しかし、敢えて問題提起をするとすれば、Obama新大統領が目指す『超党派による政策決定』に懸念が生じていることである。

まず、上院は自らの修正案にこだわっており、両院協議会の開催を要請したのは上院側である。両院協議会のメンバーとして上院から選出されたのは、次の5人である。 当websiteで、昨年11月、医療改革推進のために超党派で集結した上院議員を紹介したが、上記5人中4人がその時に参加した議員で占められている(「Topics2008年11月22日 医療保険改革を推進する有力議員達」参照)。つまり、医療改革については、上院内で超党派の意思疎通ができているということである。加えて、共和党の2人は、反対票を投じており、協議は簡単には成立しないかもしれない。

こうした状況に対して、Pelosi議長はじめ下院民主党の幹部が反発したり、それをObama大統領が説得できないということになれば、両院の間の亀裂が深まることになる。

さらに、次の比較表を見ていただきたい。

下   院
上   院
SCHIP拡充法案
HR 976

(2007年)
第1回(9/25)賛成反対棄権 第1回(9/27)賛成反対棄権
民主党22084 民主党4902
共和党451515 共和党18292
合 計2651599 合 計67294
第2回(10/18)賛成反対棄権
民主党22922
共和党441542
合 計2731564
SCHIP拡充修正法案
HR 3963

(2007年)
第3回(10/25)賛成反対棄権 第2回(11/1)賛成反対棄権
民主党222110 民主党4704
共和党4314116 共和党17302
合 計26514226 合 計64306
新SCHIP拡充法案
HR 2

(2009年)
(1/14)賛成反対棄権 (1/29)賛成反対棄権
民主党24925 民主党5701
共和党401371 共和党9320
合 計2891396 合 計66321
2007年に議会とBush大統領がしのぎを削っていた頃の比較表に、今回の投票結果を追加してみたのだが、目立つのは、上院共和党の賛成票が大きく減少しているところである。SCHIP拡充のように、国民受けする施策については、超党派で賛成多数となりやすいテーマであるにもかかわらず、ねじれていたBush時代よりも共和党のサポートが減っている。

上院第2回(2007年11月1日)の投票で賛成票を投じた共和党員17名について、今回の投票の内訳は次の通りになっている。 上の反対4名の中に、今回の両院協議会メンバーに選出されたGrassley (R)、Hatch (R)両名が含まれているのである。この2人は、Bush政権下でBush大統領が反対している中で賛成票を投じていたのに、今回は反対に回ったのである。つまり、この2人は相当怒っている可能性があるのである。

景気対策法案でも、下院民主党から反対票が11票も出ており、超党派どころか民主党内の結束さえ危うい。Obama大統領が議会をまとめて、超党派で難局に立ち向かうという構えが取れるのかどうか、注目しておきたい。

※ 参考テーマ「SCHIP

2月1日 Daschle長官就任に暗雲 
Source :Daschle failed to pay $128,000 in taxes (Los Angeles Times)
HHS長官に指名されているDaschle元上院議員に、納税問題が持ち上がっている。Daschle元上院議員には、HHS長官と、White Houseの医療改革チームのリーダー役となることが予定されている(「Topics2008年12月17日(1) Daschle長官」参照)。

収入額や寄付金の処理のほかに、企業から提供された自動車の個人的使用などが問題視されているようだ。合計すると、3年間で$128,000以上の納税過怠があったそうである。そのほかにもプライベート・ジェットについても、個人的使用が問題になっているようだ。

これだけの納税過怠があったとなると、単純な処理ミスとは言い切れないのではないか、と思ってしまうのは日本人だからだろうか。

上院における承認がどうなるのか、まだ見通しが立っていないようだ。2日(月)には、上院指名委員会とDaschle元上院議員の会合が予定されているが、これは非公開、非公式である。正式な証言の予定は立っていない。

Daschle元上院議員のHHS長官就任にこうした問題が発生したことによる影響は大きい。医療改革という国民的に感心の高い課題に取り組む指導役として期待されていたのは、国民にとって信頼感のある人物だからであろう。それが、納税という最もセンシティブなところで躓いてしまったのである。

仮に、上院の承認を得られたとしても、その後の指導力に翳りが残ることは間違いない。

Obama政権の閣僚指名は、商務長官といい、財務長官といい、最も重要な役職で躓きっ放しである。