2月10日 労働需給は堅調(2)
Source :Payroll employment rises by 151,000 in February; unemployment rate changes little at 4.1% (BLS)
3月7日、雇用統計が公表された(BLS)。2月の雇用増は15.1万人となり、雇用増加の勢いが堅調であることが確認された(「Topics2025年2月10日(1) 労働需給は堅調」参照)。
雇用者数は170.4M人となった(Table B-1. Employees on nonfarm payrolls by industry sector and selected industry detail)。業種別増加数は次の通り。相変わらずサービス業での需要が高いことに加え、教育・医療部門での伸びが大きい。
失業率は4.1%に上昇した(Table A-1. Employment status of the civilian population by sex and age)。
労働市場参加率は今月も62.4%と若干低下した。
25~54歳の労働市場参加率は83.5%で変化なし(BLS)。
労働市場に参加していない人の中で仕事を得たいと考えている人数は、大幅に増加した。
長期失業者(27週以上)の失業者全体に占める割合は、20.9%と低下を続けている。
労働市場の需給は依然として締まっている感じである。このような労働市場の状況を踏まえ、FRBパウエル議長は、「利下げを急ぐ必要はない」(日経)と述べた。

他方、レイオフの急増も懸念されている(NPR)。Challenger, Gray & Christmasによれば、2月のレイオフ数は172,017人で、前月比245%増、前年同月比103%増と急増した(Challenger Report/Mar.6)。
トランプ政権による連邦政府職員削減方針の下、連邦政府では62,242人の解雇が行なわれた。これはまだまだ一部でしかなく、今後の雇用統計には大きな影響を及ぼすとみられる。

※ 参考テーマ「労働市場

3月7日 元NLRB委員が勝訴
Source :Federal judge reinstates fired NLRB member Gwynne Wilcox (HR Dive)
3月6日、DC連邦地方裁判所は、トランプ大統領によるGwynne Wilcox氏の解任は違法であり、Wilcox氏の復職を認める判決を下した(「Topics2025年2月11日(1) 元NLRB委員が提訴」参照)(Wilcox v. Trump)。

この判決を下したBeryl Howell判事は、2020年の大統領選結果を巡るトランプ大統領の訴え(Attempts to overturn the 2020 United States presidential election)を扱ったこともあるようだ。

※ 参考テーマ「労働組合

3月5日 オンライン勤務での性差別
Source :Remote work ‘a refuge’ from gender discrimination, study finds (HR Dive)
上記sourceは、物理的な職場での勤務とオンライン勤務での性差別について調査した報告書を紹介している。実際の調査結果のポイントは次の通り。なお、調査対象は、ハイブリッドで働く専門職の女性1091人である。
オンサイト勤務オンライン勤務
性差別を経験した女性の割合31%17%
性差別を経験した若年女性の割合31%14%
上記sourceのタイトルは、オンライン勤務で性差別を回避できると主張しているかのように見える。しかし、調査を実施した機関の研究者は、『だから女性はオンライン勤務にする』ということではなく、『オンサイトでもオンラインでも性差別をなくす』努力を継続しなければならない、と主張している。

※ 参考テーマ「人事政策/労働法制

3月4日(1) Exchange補助金増額停止の影響
Source :Who Might Lose Eligibility for Affordable Care Act Marketplace Subsidies if Enhanced Tax Credits Are Not Extended? (KFF)
2025年のExchange加入者は過去最高の人数となった。しかしながら、トランプ政権の大減税のための大幅歳出削減が現実味を帯びてきて、Exchange保険料に対する税額控除(補助金)の増額延長は厳しくなりつつある(「Topics2025年1月23日(3) Exchange加入者大幅増」参照)。

上記sourceは、Excvhange保険料補助金増額が2025年以降延長されなかった場合、影響の出る層を推計したものである。
簡単に言えってしまえば、①64歳以下、②自営業者、③郊外居住で、FPL400%以上の所得がある世帯が補助金受給資格を失い、大幅な保険料負担増に見舞われることになる。

※ 参考テーマ「連邦レベル」、「州レベル全般

3月4日(2) トランプ大統領への不安感
Source :Half of Workers Fear Trump’s Policies Will Lead to Layoffs at Their Company (ResumeTemplates.com)
2月25日、ResumeTemplates.comが、トランプ大統領就任が職場や労働市場に与える影響について調査した結果を公表した。調査時点は2025年2月、対象者数は1183人である。ちょっと面白いのでポイントをまとめておく。
  1. 約4人に一人が、職場での生産性が低下する感じている。
  2. 約半数の回答者が、トランプ大統領の政策がレイオフにつながる可能性を感じている。その理由として「関税・貿易政策」を挙げたのが59%、「政府調達の削減」を挙げたのが55%、「規制緩和」を挙げたのが42%、「移民政策の変更」を挙げたのが39%であった。

  3. 約3割が、トランプ大統領就任後に職場に変化が生じたと感じている。
  4. その他懸念事項の中では、生活コストの上昇、医療費、退職所得、税、労働者の権利侵害などが挙げられている。
  5. 10人に一人がトランプに投票して公開している。
回答者の年齢構成は示されていないが、きっと若い人が多いのではないかと思われる。

※ 参考テーマ「労働市場」、「大統領選(2024年)