1月30日 職場のエチケット
Source :Office Etiquette Survey: Bad Language, Pets, Political Décor Remain Biggest Offenses (Robert Half)
職場のエチケットについて、管理職を対象にアンケート調査を行なったところ、かつてはご法度だったようなものも受け入れられつつあることがわかった。社会全体が寛容になった部分と、若者からの要望に応えようとしている部分があるそうだ。
上表の中で、ちょっと意外だったのが、ペットの連れ込みに対して、半分以上の管理職がノーと言っていることだ。アメリカ人はペットに寛容だとばかり思っていたからだ(「Topics2019年8月29日 ペット・ベネフィット」参照)。

※ 参考テーマ「人事政策/労働法制」、「ベネフィット

1月28日 高技術者獲得競争
Source :Canada Wins, U.S. Loses In Global Fight For High-Tech Workers (NPR)
上記sourceは、高技術者の国際的な獲得競争で、カナダは勝ち、アメリカは負けつつあると報じている。主なポイントは次の通り。
  1. トランプ政権下では、外国の高技術者のビザ取得が難しくなっており、イスラム諸国からの受け入れを拒否している(「Topics2019年12月20日 ビザ規制強化案」参照)。

  2. H-1Bビザ申請のうち認可された割合は、2015年92%であったのに、最近2年間では75%にまで低下している。

  3. H-1Bビザの申請は、かなりの費用がかかるうえに、時間も要する。
  4. 一方で、カナダは外国の高技術者の受け入れを促進しており、この2年間で4万人にビザを発給している。

  5. また、弁護士などに交渉を依頼しなくても、2週間程度でビザが獲得できる。

  6. 外国人技術者の方からみれば、不確定要素の高いアメリカのビザよりも、容易に取得できるカナダのビザを選好しやすい。

  7. こうした状況を受けて、アメリカのハイテク企業(Google, Microsoft, Intel, Uber)はカナダに子会社を新設して、外国人高技術者を確保しようとしている。
アメリカが世界中から人材をかき集めてくる時代は終わったのかもしれない。

※ 参考テーマ「移民/外国人労働者」、「カナダ事情

1月24日 Basic Income実験
Source :Can Universal Basic Income Work? (Knowledge@Wharton)
CA州Stockton市で、Universal Basic Income(UBI)の効果検証を行うための実験が行われている。概要は次の通り。
  1. UBIの受給者:125人。Stockton市の家計所得中位数($46,033/Y)以下の家計をランダムに抽出したうえで招待状を送付し、これに応じた者。うち25人には、匿名で実体験を説明してもらう。

  2. 受給額:$500/M。デビッドカードを通じて給付。

  3. 支給期間:18ヵ月(2019年2月〜)。

  4. 財源:$3.1M。すべて寄付による。
2019年6〜12月のデータによれば、UBI受給額の使い道は、 となっているそうだ。最終報告は2021年7月を予定している。

一方、上記sourceの提供元であるWhartonの研究者たちは、UBIの導入は政府債務を拡大させ、GDPを縮小させるとのモデル分析を公表している。問題は財源だ。Stockton市の実験は、財源が寄付となっているが、一般的な政策として導入した場合、必要な財源は税で賄わなければならない。ここが実験と政策の違いとなる。

ちなみに、Stockton市は、財政破綻からChapter9に基づく破産申請を行なった自治体である(「Topics2012年9月26日 Chapter 9で年金減額」参照)。

※ 参考テーマ「社会保障全般

1月23日 労組加入率低下も
Source :Union Members 2019 (BLS)
1月22日、労働統計局(BLS)から2019年の労働組合組織率に関する調査結果が公表された。経年変化は下図通りで、加入率、組織率とも低下が止まらない(データ)。
ただし、パートタイマーの加入率、組織率が若干高まっている。さすがに下げ止まりとなったのかもしれない。

もう一つ、州別の加入率も示されている。昨年同様、HI、NY両州の加入率がダントツに高いものの、NYのそれは低下している(「Topics2019年 1月20日 労組組織率さらに低下」参照)。一方、昨年、加入率が5%を切っていた州の中でも、さらに低下した州と上昇した州に分かれる。最近、企業の移転が目立っているTX州は低下している。こうしたことも企業から好まれている要因となっているのだろう。
※ 参考テーマ「労働組合