6月19日 CA州同性婚スタート Source : Gay marriages begin as California ruling takes effect (Los Angeles Times)

州最高裁の決定に基づく同性婚が、6月16日17時をもって解禁となった(「Topics2008年5月28日 加州最高裁 同性婚認める」参照)。州当局のオフィスは、同性婚届け受付のため、時間外も窓口を開けていたとのことである。

同性婚支持者達は、反対派の反発を煽るとの理由から、同性婚セレモニーはなるべく目立たないようにしたい(Los Angeles Times紙)との意向をもっていようである。しかし、当然のことながら、教会をはじめとする反対派は、キャンペーンを展開したようである。

全米で注目を浴びる中、まだまだ紆余曲折がありそうである。

6月18日 FRB議長 医療費高騰に警告 Source : Bernanke: Rising Health Costs Pose Economic Risk (New York Times)

FRBBernanke議長が、医療費高騰が財政赤字を拡大させかねないとの懸念を表明した。上記sourceによれば、同議長のコメントのポイントは次の通り。
  1. 医療に関する支出は、個人消費の中で最大の項目となっており、GDPの15%超を占める。

  2. 家計の医療関係負担を緩和するためには、政府が一部負担していかざるを得ない。

  3. 公的医療保証制度(Medicare、Medicaid)に関する政府支出は、利払い費を除く政府支出の23%を占めている(1975年は6%)。

  4. 医療コストの上昇、人口の高齢化に伴い、その割合は2025年には35%に達する。

  5. 政府としては、他の歳出項目の削減か、増税か、財政赤字(=国債の増発)かの選択を迫られる。
このように、医療費高騰に伴う財政赤字拡大リスクに重点が置かれているようだが、当然、物価の番人としての危機感も持ち合わせているものと思われる。

中央銀行が年金問題ばかりでなく、医療を含めた社会保障制度全般に関心を持っているのである(「Topics2005年2月19日 グリーンスパン議長の発言」参照)。こうした姿勢が当然のこととして受け容れられる社会は健全である。

6月13日 金融機関の受託者責任 Source : Wachovia 401(k) Plan Under Investigation (Planadviser)

Wachoviaは、サブプライムローン関連の金融商品について開示が不適切であったのではないか、との疑いでSECの調査を受けている。一方、法律事務所からは、自社の年金プランに関連して受託者責任に背いていたのではないか、との疑いをかけられている。破綻したBear Sternsも同様の疑いをかけられている。

いずれも、Enron、WorldComと同じ構図である。"経営者=年金プランの受託者"という構図がある限り、同様の問題は常に発生する可能性を帯びている。こうした利益相反の構図を改善しない限り、解決しない課題である。

6月12日 覚悟を決めたCFO Source : FEI Announces Formation of Corporate Roundtable on International Financial Reporting (CRIFR) (FEI)

ついに、アメリカ企業のCFOもIFRS受け入れの覚悟を決めたようだ。上記sourceによれば、CFOの集まりであるFEIが、IFRS受け入れに伴う諸課題について議論する会議体(CRIFR)を結成した。

これまでIFRS受け入れについて懸念を表明し続けてきたFEIも、遂に現実の流れと覚悟を決めたようだ(「Topics2007年11月9日 IFRS採用への懸念」参照)。