5月10日 Private Exchangeは一手段 
Source :Private Health Insurance Exchanges : Early Evidence and Implications for the Future (The RAND Corporation)
上記sourceは、始まったばかりのPrivate Exchangeについて、分析した結果を紹介している。ポイントは次の通り。
  1. 従業員を給付を絞った保険プランに誘導することが可能となる。従業員本人の保険料負担を減らし、窓口負担は増えるものの、全体の負担を減らすことができる。ただし、企業側が保険料負担を大幅に削減してしまえば、本人負担も増えかねない。

  2. Cadillace Tax回避策としてPrivate Exchangeを利用するのではないかと言われているが、実際には企業側が給付内容を縮減すれば回避できるので、Private Exchangeはその際に利用可能な一手段に過ぎない。

  3. SHOPへの影響はほとんど見られない。
プロバイダーが喧伝するほど革命的な効果をもたらす訳ではなさそうだ。

※ 参考テーマ「Private Exchange

5月6日 "The Composite Plan" 
Source :Neither DB nor DC : The Composite Plan (Segal Consulting)
連邦議会で新しいタイプの企業年金プランが検討されているそうだ。その名は"The Composite Plan"。従来のDBとDCの性格を合わせ持つ、ということらしい。上記sourceで紹介されているComposite PlanのDB的性格、DC的性格は、次の通り。 DCの最も特徴的な個人勘定の設定がないようである。

さらに、「一定の条件下で給付削減が可能」となっている。そればかりでなく、年金プラン財政の健全性確保に大きな重点を置いていることがわかる。
  1. 設立当初、拠出金額は将来給付の120%を確保できるように設定しなければならない。

  2. 15年間で積立比率120%となるよう計画を立てることが求められる。

  3. 給付改善については、改善後の積立比率が少なくとも120%に達しなければ認められない。

  4. 財政的な困難に直面した場合、trusteesは調整プログラム("realignment program")を設定し、その後も毎年見直さなければならない。

  5. 調整プログラムの3段階

    @ 拠出金の増額、給付率の引き下げ、現役世代の調整可能給付分の削減などを実施する。

    A @の手段を使い果たした後は、現役世代の給付削減、退職者の付加的給付の削減を実施する。

    B @、Aの手段を使い果たし、25〜30年以内に持続可能性が失われると見通される場合、退職者の給付を削減する。

    (上記sourceの最後に、これらの調整プログラムを実施した場合のストレステスト・シミュレーション結果が示されている。)
こうしてみると、この新プランの狙いは、財政健全性に関する厳しいルールを定めることによってPBGC加入義務を免れることにあると見られる(「Topics2015年11月13日 PBGC保険料スケジュール」参照)(「Topics2015年11月20日 PBGC財政悪化」参照)。今後の議論の行方を見守りたい。

※ 参考テーマ「企業年金関連法制」、「DB/DCプラン」、「PBGC/Chapter 11

5月5日 NC州法に警告 
Source :Justice Dept. to North Carolina: Law limiting protections for LGBT people violates federal law (Washington Post)
連邦司法省は、5月4日、North Carolina州(NC州)に対してレターを送付した。そこでは、 ことを表明したようだ。

また、上記sourceでは、連邦政府内で少なくとも5つの機関がNC州政府への資金拠出を停止することを検討しているという(「Topics2016年4月22日 第4控訴裁が学校トイレで判決」参照)。

NC州知事は、決断を迫られている。

※ 参考テーマ「LGBT

5月3日 CT州:退職貯蓄プラン法案可決 
Source :Senate passes retirement security bill, but it might not be the final word (The CT Mirror)
Connecticut州(CT州)議会が、退職貯蓄プラン創設法案(HB 5591)を可決し、州知事に送付した。

主な内容は次の通り。 州知事は、州議会同様、民主党出身であるが、署名するかどうかは明らかにされていない。

※ 参考テーマ「地方政府年金