9月10日 DC規制緩和大統領令
Source :Trump Executive Order Calls for Changes to Retirement Accounts (SHRM)
8月31日、トランプ大統領は、DCプランに関する規制緩和を検討するよう、大統領令を発した。目的は、DCプランに関わるコストを引き下げ、中小企業でも利活用しやすいようにすることだ。

上記sourceで挙げられている規制緩和の例は次の通り。
  1. Association Retirement Plans (ARPs)の創設

    Association Health Plans (AHPs)に倣い、異なる業種の中小企業同士がDCプランを提供できるようにする(「Topics2018年6月20日 AHPs規制緩和」参照)。現在では、同業種の企業同士のDCプランは認められているが、『同業種』の定義が厳しく、なかなか制度普及にはつながっていない。

  2. 強制引き出し額の見直し

    現行制度では、70.5歳に達すると、DCプラン積立額から一定額を引き出さなければならない。長寿化に対応して、その引き出し額の歳出方法を見直す。

  3. 書類や管理コストの低減

  4. 年金プランへの移行促進

    DCプランの積立金により年金プランを購入できるようにすることは、年金プラン提供会社の倒産リスクなどを考慮して、企業側が二の足を踏んでいる。企業側が提供できるように規制を見直す。
医療リスクや所得分布が多様なAHPsと、管理コスト節減のために設立するARPsとを同列に語ることはできない。しかし、がちがちの規制を一定程度見直そうという試みはよいのではないか。

※ 参考テーマ「企業年金法制」、「DB/DCプラン

9月6日 ME州:Medicaid拡充策提出
Source :Maine governor submits Medicaid expansion plan to CMS (Modern Healthcare)
Maine州(ME州)のPaul LePage州知事は、CMSに対して、Medicaid拡充策を提出した。先の州最高裁判決に従った形だ(「Topics2018年8月24日 ME州最高裁:Medicaid拡充を指令」参照)。

ところが、当の州知事は、先月末にCMSに対して、『ME州政府が提出するMedicaid拡充策を却下することを強く希望する』とのレターを発出している。何ともふざけた話なのだが、その理由は、州政府側の財源手当てが全くないからだ。この主張は、州知事として従来から一貫している。

CMSは、拡充策と州知事のレターを受領したことは認めているが、州知事の要望を受け入れるかどうかについてはコメントしていない。

州知事は、こうした行動を続けることにより、何とか任期満了まで逃げ切りたいということなのだろう。

※ 参考テーマ「無保険者対策/ME州